特別支援教育Q&A

2022年11月2日水曜日

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 特別支援教育をQ&Aの形でまとめてみました。

☆「特別支援教育」とは

特別支援教育は,障害のある児童の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点から,児童一人一人のニーズを把握し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善または克服するため,適切な指導および必要な支援を行うものです。教育の場として,支援学校,通常学級,支援学級,通級による指導があります。それらの大きな違いは,校種,教育課程,施設・設備,必要とする支援内容です。
本校の支援学級の対象となる障害は,視覚障害・肢体不自由・聴覚障害・病弱・身体虚弱・知的障害・情緒障害・自閉症などです。該当する学級が本校にない場合は,新設することになります。 また,本校の通常学級に在籍しながら,新田小学校「ことばと発達のサポートルーム」(言語障害・情緒障害・自閉症)への通級による指導を受けることも可能です。

※特別支援学級に在籍する児童は,通級による指導および日本語指導は,重複した特別な支援となるため受けられません。

☆特別支援学級では,どんな学習をするの?

特別支援教育は,通常の教育課程では対応できない,障害に応じた特別な教育課程の編成が可能です。ですから,文科省の教科用図書を使用しなかったり,教科(時間割),評価(通信表)も通常学級とは異なったりすることがあります。
例えば,時間割の中には,「生活単元」(1,2年生の生活科ではありません)とか,「自立活動」という時間が設けられています。
「生活単元」では,生活上の課題処理や問題解決のための一連の活動を組織的に経験することによって,自立的な生活に必要な事柄を実際的・総合的に学習できるようにします。単元は,学校行事や地域等の行事を中心としたもの,トピック的な出来事を中心としたものなどがあります。
「自立活動」では,一人一人の児童が自立を目指し,障害による学習や生活上の困難を,主体的に改善・克服するために必要な知識,技能,態度,習慣を養い心身の調和的な発達の基盤を育てます。
また,障害のない児童との交流の機会を設けるため,可能な範囲で交流学習や共同学習も行われます。

☆個別支援計画ってどんなもの?

個別支援計画は,大まかに例えれば個人カルテのようなものです。学校が作成し,指導のツールとして活用したり,進級の際には,次の担任への引き継ぎ資料として使われたりします。必要に応じて,外部機関との相談時に資料として使用されることもありますが,それ以外に使用されることはありません。転校や進学時には,その学校へ引き継がれていきます。 ※支援学級の児童,通級指導を受けている児童については必ず作成します。 詳しくは,山梨県教育委員会特別支援教育HPをご参照ください。
http://www.pref.yamanashi.jp/koukai-tokushi/index.html

☆個別指導計画って?

「個別支援計画」と名称は似ていますが,「個別指導計画」は,一人一人の児童の実態把握に基づき,教育的ニーズに応じた指導目標,指導内容や方法等を工夫し,継続的,発展的な指導を一貫して行うための教育計画です。こちらは,主として教師のための指導計画と言えるでしょう。具体的には,学校教育目標に基づいた教育課程を,一人一人のニーズに応じて,個別の指導目標,指導内容,配慮事項等を明らかにしたものとなります。

☆通常学級における特別支援教育もある!

近年,通常学級にあっても特別支援教育の需要が高まっています。通常学級では,特別な教育課程は認められていませんので,通常の教育課程で授業が行われます。「生活単元」や「自立」といった障害に応じた授業を行うことはできません。学校の状況によりますが,複数教員によるティームティーチングや,取り出し指導,特別支援教育支援員による補助などが行われます。この場合でも,個別支援計画や個別指導計画を作成し,保護者の方や外部機関との連携を取りながら,児童自らが生活や学習上の困難を乗り越えよう,克服しようとする力の育成を支援します。

☆特別支援学級に入級(退級)するには?

新入学でも,入学後の途中入級でも,障害に応じてお子様の入級する支援学級は異なります。支援学級毎に入級に必要な条件があり,事前検査,医師の診断,各種書類の準備など,特別な審査や手続きが必要となります。お子様の就学・入級をお考えの方,お悩みの方は,本校まで遠慮なくご相談・ご連絡ください。
 ※特別支援学級の見学や授業参観,個別相談に応じます。

〇就学に関して,お子様が心身に障害をお持ちの場合や,気になる行動がみられる場合は,甲府市教育委員会(055-223-7322)までご相談ください。※就学手続きに関しては,甲府市教育委員会HPをご覧ください。http://www.city.kofu.yamanashi.jp/kyoiku/kyoiku/tokubetsu/index.html

〇通常学級に在籍する児童が,翌年度から特別支援学級に入級を希望する場合も,手続きは同じです。

〇検査や診断,書類作成等に時間がかかりますので,前年度の1学期中には,担任までご相談ください。
※現在,特別支援学級に在籍しているお子様が,成長に伴い特別な支援が必要でなくなった場合や,服薬等で通常学級での生活や学習が可能となった場合,その翌年度以降,特別支援学級から通常学級に籍を移す(退級)こともできます。

〇特別支援コーディネーターを窓口として,いつでもご相談を承っています。お気軽にどうぞ。 担当:特別支援コーディネーター  電話:055-224-4608

☆6年生になって,卒業後の進路は?

特別支援学級卒業後の進路;中学校の支援学級,中学校の通常学級,特別支援学校中等部

小学校の特別支援学級→中学校の特別支援学級,特別支援学校中等部

小学校の特別支援学級→中学校の通常学級

小学校の通常学級→中学校の特別支援学級,特別支援学校

○いずれの場合も,検査や診断,書類作成等の手続きが必要となりますので,前年度の初めには,担任とご相談ください。

☆特別支援学級の開設・存続・閉級って

最近では,特別支援学級への入級希望者が増え,市内のすべての小・中学校に特別支援学級が開設されていますが,基本的には,児童・保護者のニーズがあって開設される学級です。
新設 = 教室と担任教師の確保,障害によっては設備・備品の改善をします。
閉級 = 卒業や転出・退級で,特別支援学級の在籍数が0名となり,存続の必要がない場合,学級が消滅し,教師数も減員となます。
特別支援学級は,当年在籍児童があっても,翌年度,自動的に継続して学級の設置,児童の在籍ができるわけではありません。毎年,設置の可否について,在籍する児童や新入級を希望する児童一人一人の障害の実態や必要性を細かく検討し,県や市から設置の必要が認められた後,存続や新設が決まります。つまり,毎年,学級も在籍児童も,更新の手続きが必要ということになります。
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令和4年12月7日 最終更新